釈迦如来(syakanyorai)とは…
仏教を開いた実在の人物であり、仏教の開祖、釈迦を仏として敬う呼び名です。
略して釈迦や、親しみを込めてお釈迦様と呼びます。
釈迦信仰は最も早く日本に伝来し、釈迦像は仏像の基本となりました。
釈迦は、紀元前5~6世紀ごろに釈迦族(インド北部の小さな国)の王子として生まれ、本名をゴーダマ・シッダールタといいます。
豪華な宮殿で不自由なく暮らしていましたが、町の人が病気や老いで苦しむ姿を見て、「人はどうすれば苦しみから逃れられるのか」と深く悩み、妻と子供がいましたが、地位も財産も捨て29歳で出家します。
長く厳しい修行を行い「さとり」(大いなる気づきの心)を得て、如来となり、これが仏教の始まりとなりました。
如来となった釈迦は、インドの各地で人々に教えを説き、多くの人々を幸せに導きました。
釈迦如来は全てを捨てて出家したため、衣一枚のみの簡素な姿で表されています。
頭はこぶがあるようにふくらみ、髪がくるくると丸まっていて無表情な顔つきが特徴です。
手には何も持たず、右手で施無畏院(胸の前で右手のひらを見せた印相:人々を安心させるため「恐れなくていい」という意味が込められています)、左手で与願印(手を前に差し出すような印相:「人々の願いを受け止める」という意味があります)の形をとっているものが多いです