伽羅
伽羅とは…
沈香(ぢんこう)の中でもベトナムの一地方のみで産出する最高峰の香木。
沈香の中でも最上品とされるのが香木の銘「伽羅」(きゃら)です。
沈香というだけで高価なものですが、伽羅の価値は桁違いです。
ベトナムの一部地域でのみ、長い年月をかけて生まれる沈香の更に樹脂分の多い芯から精製される非常に希少性の高い香木です。
香道では最高の名香とし、優美、宮人のごとしとして、珍重されています。
名前の由来は「香木」を意味するサンスクリット語「tagara」の略とする説と、黒沈香を意味する「kalaguru」とする二つの説があります。
古来よりその価値は、金に等しいとされ足利義政や織田信長など、名だたる武将がこぞって求めたとされています。
伽羅の香りは言葉ではとても言い表せないような幻想的な香りですが、伽羅も沈香も個体によって様々な香りを放つとされています。
非常に奥深く、濃厚で、重厚感のあるまろやかな香りです。
軽やかな甘味と上品さ、華やかさも兼ね備えており、偉人達が求めた香りを堪能いただけます。
基本的な作用として鎮静、鎮痛、抗菌作用があり、ここから様々に応用されますが、特にその鎮静作用は効果の非常に高いことで知られています。 チベット伝統医学においても同様に理解され、沈香のお香が精神安定、安眠などのために処方されていて、その煙を吸い込むことで脳内のアルファ波が増加することが実験でも明らかになっているそうです。